2026年は「丙午(ひのえうま)」の年にあたります。
ニュースや占い記事などで「丙午」という言葉を目にして、「聞いたことはあるけれど、実はよく知らない」という方も多いのではないでしょうか。
丙午と聞くと、
「女の子が生まれない年」
「火事が多い年」
「縁起が悪い年」
といったイメージを持つ人もいます。
しかし、丙午とは本来どのような意味を持つ言葉なのでしょうか。
この記事では、丙午の基本的な仕組みから、迷信が生まれた背景、そして現代ではどう捉えるべきかを、できるだけわかりやすく解説します。
丙午とは?──十干十二支で読み解く
丙午(ひのえうま)は、日本の伝統的な暦である干支(えと)の一つです。
私たちがよく知っている「ね・うし・とら…」という十二支は、実は十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)を組み合わせたものです。
十干とは
十干は以下の10種類からなります。
- 甲(きのえ)
- 乙(きのと)
- 丙(ひのえ)
- 丁(ひのと)
- 戊(つちのえ)
- 己(つちのと)
- 庚(かのえ)
- 辛(かのと)
- 壬(みずのえ)
- 癸(みずのと)
それぞれが木・火・土・金・水の五行と、陰陽の性質を持っています。
「丙」は陽の火を表し、明るさ・情熱・活力・爆発力を象徴します。
十二支とは
十二支は、
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥
の12種類です。
「午(うま)」は、行動力、勢い、スピード、自由さを意味するとされます。
丙午の組み合わせ
つまり丙午とは、
「陽の火 × 馬」
という、非常にエネルギーの強い組み合わせなのです。
この組み合わせは60年に一度巡ってきます。
なぜ丙午は「怖い年」と言われるのか
丙午が特別視される最大の理由は、江戸時代に生まれた迷信にあります。
丙午の女は夫を殺す?
特に有名なのが、
「丙午の年に生まれた女性は気性が激しく、夫の命を縮める」
という言い伝えです。
この迷信が広まった背景には、江戸時代の実在の事件が関係しています。
江戸・八百屋お七の事件では、丙午生まれとされた女性が放火事件を起こし、処刑されました。この話が脚色され、講談や芝居で広まり、「丙午=恐ろしい女」というイメージが定着したと考えられています。
実際に起きた社会的影響
この迷信は単なる噂にとどまりませんでした。
- 1906年(明治39年)の丙午
- 1966年(昭和41年)の丙午
これらの年には、出生数が大きく減少しています。
特に1966年は、前年・翌年と比べて明らかに出生数が落ち込み、迷信が現代社会にも強く影響していたことが分かります。

科学的根拠はあるのか?
結論から言えば、丙午に科学的・医学的な根拠は一切ありません。
- 丙午生まれの人が短命である
- 丙午生まれの女性が凶暴である
- 丙午の年に不幸が起きやすい
こうした説は、統計的にも科学的にも裏付けられていません。
つまり丙午とは、文化的・歴史的に作られたイメージに過ぎないのです。
現代における丙午の捉え方
現代では、丙午を「不吉な年」と考える人はかなり減っています。
むしろ、占いや東洋思想の分野では、次のように前向きに解釈されることも多いです。
丙午のポジティブな意味
- 強いエネルギーと行動力
- 新しいことを切り開く力
- 停滞を打ち破る変革の年
「火」と「馬」の組み合わせは、勢いと突破力を象徴します。
社会や個人が、大きく動く年になるとも解釈できます。
2026年の丙午をどう過ごすか
2026年を丙午の年として意識するなら、次のような姿勢がおすすめです。
- 勢い任せになりすぎず、冷静さを保つ
- 新しい挑戦には計画性を持つ
- 情熱を良い方向に使う
エネルギーが強い年だからこそ、使い方次第で大きな成果にも、無駄な消耗にもなり得るのです。
まとめ:丙午は「恐れる年」ではない
丙午は、
- 十干十二支に基づく暦の一つ
- 60年に一度巡ってくる年
- 江戸時代の迷信によって「怖い年」とされた
という背景を持っています。
しかし、現代において丙午は、恐れる対象ではなく、エネルギーの強い象徴的な年として捉えるのが自然でしょう。
2026年を迎えるにあたり、迷信に振り回されるのではなく、
「自分はこの勢いをどう生かすか」
という視点で向き合ってみてはいかがでしょうか。
丙午は、知れば知るほど、日本文化と人々の心理が映し出された、興味深い存在なのです。



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